卵を爆発させて、大変なことに……

といっても、電子レンジで加熱したとか、そういう話ではありません。

ずいぶん昔ですが、「卵を長期間放置すると爆発する」ということを聞いたことがあった。要するに、腐って内部でガスが発生して爆発するということでした。


持ち前の、意味なく好奇心旺盛でおっちょこちょいな性格のため、思いついたら我慢出来ない。「実験」してみることにしました。使うのは鶏卵。でも、腐った卵が飛び散るのはさすがに勘弁。ということで、長めの茶筒に入れて、タンスの上に置いた。これなら、被害は最小限にとどめることができるだろう。


失敗でしたねえ。1年ぐらい放置していたのですが、爆発はしなかった。外から見ると、黄色やら緑やら、いかにもおどろおどろしいしみができていた。そのまま捨てましたが、割れても爆発はしなかった。


それからしばらくたち、再挑戦することにした。秋口に、前回と同様に「仕込み」ました。そして冬が過ぎ、春が過ぎ、夏もさかりとなったある日……。


たまたま部屋にいたのですが、「ボスッ」という音が聞こえた。「爆発実験」のことは、なかば忘れていた。「いったいなんだろう」と考えて思いだした。もしや、あの「卵」では。卵が入った茶筒を置いていたタンスの上を見上げると、天井に黄土色やら濃い緑やらの飛沫がついている。


おおお、やった。実験は大成功。卵は長期間放置すると爆発する。少なくとも、爆発する場合があるということを、証明できた。


大変なことになったのは、次の瞬間でした。「く、く、臭ぁ~!」――。


いやあ、とにかく大変な臭いでした。その時は寮住まいでした。真夏の昼下がりで、冷房なんかないから、自室の扉も開け放していた。ほかの部屋も同様です。しばらくすると、臭いをかぎつけた周囲の部屋に住む学生が入れかわりやって来て、「いったい何があったのだ」と尋ねられることになった。大顰蹙。


女性の読者もいらっしゃるので、あまり尾籠な表現は使いたくないのですが、その時の正直の感想は「1万人が同時におならをしたみたいな臭い」でした。なにしろ、風は通っているのに、これが、いつまでも臭いのよ。


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追伸


zhu*****さん

本日は絶大なるご協力、まことにありがとうございました。