久しぶりに数学してしまったので記録しておこう

2020年5月12日

ひょんなことで、久しぶりに数学をしてしまった。数学を学んでいる人にとっては基礎中の基礎に属する小さな証明なのだが、久しぶりに数学脳を使った。気分がよいので、記録しておこう。

命題:
A⊂B ⇒ supA≦supB
(AとBは実数の部分集合とする。なお、実数の構成については、ワイエルシュトラスの方法を用いることにする)

証明(背理法にょる):
A⊂BかつsupB<supAとする
すると
∃p, supB<p<supA

supB<pより
∀b∈B, b<p……(i)

一方
p<supAより
∃a∈A, p<a……(ii)
(supAの定義による)

(i)(ii)により
a∈Aかつa∉B
すなわちA⊂Bの仮定に矛盾する。証明終わり

うん。間違ってはいないよなあ。たぶん。

ついでに、もう一つ。

こちらは、集合と論理式の扱いで、もう少し厳密にやった方がよいのだが
多少、直観に頼っている部分がある。

命題:
sup(A∪B)=max{supA, supB}

supA≧supBとしても一般性を失わない。

その場合にはsup(A∪B)=supAを証明すればよい……(*)
(注意:ここではAとBの包含関係については言及していない)

証明:

集合Xの上界をU(X)と書く

lemma:
U(A∪B)=U(A)∩U(B)

lemmaの証明
・"⊂"について

p∈U(A∪B)⇔∀x∈A∪B, p≧x
このpについて
A⊂A∪Bなのだから
∀x∈A, p≧x……(i)
同様に
∀x∈B, p≧x……(ii)

(i)と(ii)の両方が成立するので
p∈U(A)∩U(B)
p∈U(A∪B)⇒p∈U(A)∩U(B)が証明されたので
U(A∪B)⊂U(A)∩U(B)

・"⊃"について

p∈U(A)∩U(B)⇒p∈U(A) ∧ p∈U(B)

p∈U(A)より
x∈A⇒p≧x……(iii)

p∈U(B)より
x∈B⇒p≧x……(iv)

(iii)と(iv)より

xがAとBのいずれの要素であっても
p≧xが成立するので

p∈U(A∪B)

従って
U(A∪B)⊃U(A)∩U(B)が成立

lemmaの証明終わり

(*)のところまででsupA≧supBとしたのだから

U(A)⊂U(B)

これをlemmaに適用すると

U(A∪B)
=U(A)∩U(B)
=U(A)

U(A∪B)=U(A)なのだから
sup(A∪B)=supA

証明終わり