雑感:ちょっとしたことで、人の印象は真逆になると実感

私は東京23区内、といっても度外れに住んでいます。住処は小さなマンション。4階建てで、エレベーターはもちろんなし。1フロアに1戸だけ。まあ、そういう建物ですから、階段を下りて外に出るところにすぐ横に、自転車置き場がある。

先日のことですが、自転車に乗って外出しようとしたら、私の自転車が隣の自転車にからまってしまった。倒れるまでにはいたらなかったけど、2台がもつれて、ななめにかしいだ。私は非力ですからね。事態の打開に結構、苦労した。

そこにいたのが、階段下のポストに、宣伝チラシを入れにきたらしいお兄さん。チラシを入れ終わると私に気づいて「大丈夫ですか? 手伝いましょうか」と声をかけてくれた。まあ、かしいでいた自転車を立て直し、互いに引っかかっていたハンドルなんかを離せばよいだけですから「あ。大丈夫です。ありがとうございます」と言った。

そのお兄さんも、「大丈夫みたいだ」と思ったらしく、そのまま立ち去った。

かなり、ラフな格好をしていたお兄さんだったなあ。そのお兄さんが広告主の直接の関係者であるかどうかは、まったくわからないのですが、「どんなチラシを入れていたのだろう」と、ちょいと気になった。そこで、自室のポストを開けて、いま入れられたばかりのチラシを見た。

予想は当たった。“風俗関係”のチラシであった。ううむ。私にはまったく縁がない世界であるぞ(きっぱり)。

普段ならば、「ゴミとすて捨てるしかない物をいれやがって。この野郎」と腹を立てるのですが、今回に限っては、違った。「まあ、あのお兄さんも、いろいろ頑張っているのだな」と、応援する気持ちにすら、なってしまいました。

人が人に接する時って、やっぱりちょっとしたことが大切なのであるなあ。ちょっとしたことで、人が人を思いやる。そうしてもらった人は、相手に対して、ある種の親密感を持つ。相手に対する印象が、まるで違ってくる。

逆に言えば、そういう「心配り」がなかった人と人の関係は、相手を「潜在的な敵」とみなすところから始まる。最初の1歩が違うだけで、人と人の意識関係は方向が真逆になってしまう、と思ったのでありました。

 


Posted by 如月隼人