飛行中の旅客機の風防が爆裂・脱落…当局は「内部に空洞存在したことでアーク放電発生」と説明

高度9800メートルを飛行中に操縦室風防が爆裂・脱落した四川航空機

中国メディアの中新網によると、中国民用航空局は2日、2018年5月14日に重慶市からチベット自治区ラサに向かっていた四川航空のA319型旅客機の操縦席右側風防が爆裂して脱落した事故について、風防内部に空洞が存在したことが原因とみられると発表した。

同局による調査リポートは、事故の最大の原因の原因は、右側風防の内部に空洞が存在し、外部から水が入って、風防底部が長期に渡り水に浸されたために絶縁性が失われたことと主張した。

そのため、電気系統からの漏電が発生し、風防下部でアーク放電を発生しつづけたため、ガラスが部分的に高温になり一部が破壊され、操縦室内と外部の気圧差に耐えられなくなり爆裂・脱落したという。

事故を起こした旅客機は2018年5月14日午前6時5分に重慶江北空港を出発。ラサ・クンガ空港には午前9時5分に到着する予定だったが、離陸後約40分後に高度約9800メートルに達したところで、操縦室の右側風防が爆裂し外側に吹き飛んだ。

操縦室内は急速に減圧し、運航関連情報などを記録している機長のタブレットも機外に吸いだされた。機長は安全ベルトをしていたので操縦姿勢を保てたが、爆裂した風防の手前に座っていた副操縦士は上半身が機外に吸い出されて宙づり状態になった。

さらに、一部計器が使用不能になり、操縦室内の気温が急激に低下したために、機長の操縦は困難を極めたという。

客室では、早朝の便だったので、多くの乗客が居眠りを始めた時に、「バン!」という音が響いて皆が飛び起きた。数秒もしないうちに客室の灯りがすべて消えて、酸素マスクが一斉に降りた。「石が落ちるように落下した。一気に数千メートルも落ちたように感じた」「乗客の持ち物がすべて弾き飛ばされた」と証言した乗客もいる。客室では多くの人が「大変だ! 事故だ!」などと叫び始めるなどパニックになりかかったという。

客室乗務員は機内をなんとか歩き回り、酸素マスクを使えない人の装着を手伝ったり、「機長は皆さんを安全に地上に戻す技量を持っています」などと言い、懸命に落ち着かせたという。

同事故では、上半身が機外に宙づりになった副操縦士が顔に負傷し、客室乗務員の一人が腰を痛めた。激しく揺れる機内で歩き回ったからと考えられている。

同期は事故発生後35分後に四川省の成都双流空港への緊急着陸に成功した。上記の乗務員二人以外に、負傷者の発生は伝えられていない。

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Posted by 如月隼人