台湾・李登輝元総統「疑問ある年齢」について

台湾の李登輝元総統が7月30日に逝去されました。台湾はもとより、日本でも大きく報道されました。いろいろな記事を読みましたが、「あれ?」っと思ったことがあります。李元総統の享年です。

李元総統は1923年1月15日の生まれなので、満年齢は「97歳」だったはず。日本のメディアも「97歳」と報道しました。

ところが、台湾では「李登輝98歲病逝」のように「98歳」と報道されました。実は中国もそうなんですけど、年齢については「数え年」もよく使われています。死亡記事なんかでは「満年齢」と「数え年」の場合があって、まあ「混乱状態」と言ってもよいかな。

ということで、中華圏の要人が他界した際、日本人向けの記事を書くならば生年月日を確認して、改めて満年齢を計算せねばなりません。

一般的に言って、高齢で他界した人の場合、「数え年」で報道される場合が多いのですね。「長寿だったことを強調したいという意思が働くのではないか」との見方もあります。

それで、李登輝元総統の逝去を伝える記事も、台湾では「数え年」を使ったのかなと思ったのですけど、それがどうもおかしい。

中国語で「数え年」は「虚歳(シュースイ)」と言います。生まれた時点で「1歳」として、新年を迎えるたびに「1歳を追加する」わけです。そして問題は、中華圏では今でも「虚歳」を計算する際の「新年」が旧暦に基づくことです。いわゆる「春節」が年齢計算の基準になるわけです。

さて、李登輝元総統が1923年1月15日は、旧暦ではまだ前年の「十一月二十九日」でした。この時点で「数え1歳」だったことになります。そして、李元総統にとって初めて訪れた春節は、同年2月16日でした。つまり元総統はこの時点で「数え2歳」になったはずです。

そして今年(2020年)の春節は1月25日でした。李元総統はこの日、「数え99歳」になったはずです。つまり逝去された時点の「数え年」は99歳ということになる。

ということは、台湾メディアが報じた「98歳」は、「数え年を使った」ではないことになる。いったい、何にもとづいた数字なのか。今もよく分からない。どなたか分かった方がいらっしゃったら、教えていただけないでしょうか。