“精子粥”……「なんじゃこりゃあ?」と中国でも評判に

中国のSNSに投稿されて「なんじゃこりゃあ?」と評判になりました。初投稿はかなり前のようですが、現在でも転載が続いています。

「精子粥」? …内モンゴルで撮影された奇怪な看板

この看板が撮影されたのは、内モンゴル自治区内とされています。実は「面精」「包子」「酸粥」と横に読みます。

「面精(ミェンヂン)」とは、日本の漢字で書けば「麺精」。ベースにするのは「涼皮(リァンピー)」と呼ばれるでんぷん質の食材で、日本でいえば「くずもち」に似いているかな。ただ、もう少し弾力があって平べったく伸ばします。味付けも、甘くするのではなく酢醤油系や辛さを効かる場合が一般的で、日本のくずもちとは異なります。

「涼皮」は陝西省などでよく食べられてきたとされます。そして、内モンゴルでもバヤンノール(漢字表記は巴彦淖爾)での食べ方は「麺精」と呼ばれて知られるようになりました。具材の多いことが特徴みたいです。

「包子(バオヅ)」は、日本風に言えば「肉まん」です。ただ、日本の肉まんよりは小さく、一口か二口サイズです。それから、「包子」は「麺生地で包んだもの」ということですから、餡(具材)に肉を使っていない場合もあります。野菜類だけで作った餡の包子は「菜包(ツァイバオ)」などと呼ばれています。私は上海で、餡として葉野菜の漬物を刻んだものを使った「菜包」を食べて、味つけの巧みさに感心した記憶があります。

内モンゴルでは、「包子」の餡に羊肉を使うこともよくあります。それから皮の部分が薄くて、あまり発酵していない場合もあるようです。

「酸粥(スァンヂョウ)」も内モンゴルの名物料理です。同じ名の料理は中国の他の地方にもありますが、内モンゴルの場合には黍(きび)の実を水につけて発酵させ、酸味が出てから粥上に炊き上げます。食べる際には調味料を使って自分好みの味にします。この「酸粥」は夏バテ防止や夏バテした体の回復に特に効果があるとされています。米も加えて粥にする場合も多いようです。

現在では、内モンゴルでも農業生産が盛んですが、かつては農産物に乏しい土地でした。しかし黍は昔から食用として食べられてきました。黍をいったん蒸かしてから乾燥させた「炒米(チャオミー)」は、モンゴル族にとっての常用食でした。日本でいえば「干飯(ほしいい)」のようなもので、再加熱しなくても食べられます。最も多い食べ方は、ヨーグルトに混ぜる方法で、砂糖を加える場合もあります。

「炒米」は長期保存できますが、次第に湿気を吸ってしまいます。そうなった場合には、鉄製の中華鍋などでやや低温で炒れば、本来の香りや歯ごたえを楽しめます。また、最近では甘味を添加した「炒米」も販売されていますが、お勧めできません。本来の味を知ることができないことと、中華鍋で炒ったような場合に、すぐに焦げついてしまうからです。

Posted by 如月隼人