台湾・蔡英文総統が米ヒューストンに到着、トランプ次期大統領らとの接触はなし

台湾・中央通訊社は8日、中米の国交維持4カ国歴訪の旅に出た蔡英文総統が、中継地である米ヒューストンに到着したと伝えた。米国のトランプ次期大統領やトランプ陣営スタッフとの接触はないという。

蔡総統一行は現地時間7日早朝、ヒューストン市内のホテルに到着した。現地の気温は摂氏零度近くだったが、多くの台湾系住民がホテルの周囲で蔡総統を歓迎した。ホテル側は、台湾人の滞在を示す中華民国国旗を掲げた。

ただし、ホテル周囲に集まった人では、米国国旗以外には中華民国国旗よりも台湾地図をあしらった民進党旗を掲げる人が目立つ。

トランプ陣営の政権移行チームで公報を担当するジェシカ・ジッド氏は現地時間の7日早朝、蔡英文総統が米国を通過する際に、トランプ氏本人および陣営スタッフが蔡総統と接触することはないと表明した。

蔡総統一行が米国通過に際して目立った行動を起こさないのは、中国を刺激することを避けるためとの見方がある。
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◆解説◆
高級ホテルには、外国人が滞在する際にはその国の国旗を掲揚する習慣がある。しかし日本の場合、台湾要人が滞在する場合、中国側が中華民国国旗を掲げないよう圧力をかける場合がある。

台湾では、中華民国国旗に対して違和感を持つ人もいる。「もともと中国の国旗であり、台湾の国旗ではない」との感覚からだ。台湾では2001年、民進党の姚嘉文元総裁が、台湾の地図をあしらった台湾旗が提案された。民進党は同旗のデザインを多少変更して、党旗として採用した。

蔡総統の歓迎に際して民進党旗を掲げる人が多いのは、現地の台湾系住民の間で「台湾は中国とは別の存在」との意識が強いことを示すと理解してよい。(編集担当:如月隼人)

 

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