理研、肥満を抑える糖鎖を発見

理化学研究所(理研)は10日、同研究所の所属チームが「α2,6シアル酸」と呼ばれる糖を持つ糖鎖が肥満を抑えることを発見したと発表した。

糖鎖とはブドウ糖などの糖が鎖状につながってタンパク質などに結合したもので、体内の半数以上のタンパク質は糖質をつけた状態で存在している。糖鎖の構造や量の変化が、がん、糖尿病、アルツハイマー病などの疾患の原因のひとつになることが分かっている。しかし糖鎖と肥満の関係はほとんどわかっていなかった。

理研のグローバル研究クラスタ疾患糖鎖研究チームの蕪木智子客員研究員、木塚康彦研究員、北爪しのぶ副チームリーダー、谷口直之チームリーダーらの研究チームはマウスを用いて「α2,6シアル酸」と呼ばれる糖鎖が肥満を抑えることを発見した。

研究チームが高脂肪食を与えて肥満にしたマウスの脂肪組織を調べたところ、末端にα2,6シアル酸を持つ糖鎖の量が、肥満細胞への分化に伴って大きく減少していることを発見た。逆にα2,6シアル酸が少なくなると脂肪細胞の増殖や分化を促進することを突き止めた。

今後はヒトの肥満に関連する疾患治療を考える上で、α2,6シアル酸を標的とした新たな治療法の開発が期待できるという。(編集担当:如月隼人)