ナイジェリアが台湾駐在機関の名称変更と首都撤退を指示 中国は評価・台湾は抗議

ナイジェリアが台湾の駐在機関に対して名称変更と同国首都のナイロビからの撤退を指示したことが分かった。中国の王毅外相のナイロビ訪問に際して明らかにされた。ナイジェリアを訪問中の王外相は同措置を称賛した。中華民国外交部(台湾外務省)の王佩報道官は、ナイジェリアに厳重に抗議したと述べた。

ナイジェリアと中華民国(台湾)に国交はないが、双方が1990年に覚書を交わし、台湾側の窓口生機関「中華民国商務代表団」をナイロビに置いていた。ナイジェリアは最近になり同団のナイロビからの撤退と、(中華民国名義を使わないよう)名称の変更を指示した。

ナイジェリアはさらに、自国公務員と関係機関職員に対して台湾との公式な交流を禁止した。

中国の王外相は「果断な措置が(中国・ナイジェリアの)政治と相互信頼に影響を与えていた歴史の遺留問題を解決した」と称賛。台湾外務省の王佩報道官は、ナイジェリアに厳重に抗議するとともに、人員を派遣してナイジェリアと交渉すると述べた。(編集担当:如月隼人)

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◆解説◆
アフリカにあるナイジェリアにとって、中台関係は自国の国益には直接結びつかない問題であるはずだ。ナイジェリアは原油などの資源国だが、両国の経済関係はどちらかと言えば、資源を必要とする中国側にとっての必要事項であるはずだ。

つなり、中台関係についての中国側の意向受け入れが「どうしても必要」という事情はナイジェリ側にない。中国の強い働きかけがあって、台湾の出先機関に対する扱いを変更したと考えるのが自然だ。台湾からは、ナイジェリアが中国に対して約200億ドルの支援を求めていたとの説明も出ているという。

中国は、台湾における独立志向の高まりを極度に警戒している。世代交代が進むにつれ、台湾で特に理屈を振りかざすのではなく「中国と台湾は別の国。当たり前のことだ」との意識を持つ人が増えていることは、中国にとればきわめてやっかいな状況だ。

中国にしてみれば、台湾に対して「独立を志向すれば、台湾が苦境におちいる」ことを具体的に示す必要が強まった。蔡英文政権の支持率はできるだけ落としたい。そのためにも、「外交闘争」についても、本腰を入れていくはずだ。(編集担当:如月隼人)

 

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