ビタミンDが体内脂質を抑制、メカニズムも解明=京都大学

京都大学はこのほど、同学物質-細胞統合システム拠点の上杉志成副拠点長(教授)と大学院医学研究科の浅野理沙博士課程学生らが、生体内に存在するビタミンDが脂質合成を抑制することを発見し、そのメカニズムも解明したと発表した。

研究チームは脂質生合成の指令塔である転写因子(DNAからRNAへの転写を促進または抑制する働きを持つたんぱく質の一群)であるSREBPに着目し、ビタミンD代謝物がこれまで知られていなかった方法でSREBPの働きを抑えていることを解明した。

ビタミンDについてはこれまで疫学的な報告により、メタボリックシンドロームや癌などの予防に効果があることは分かってたが、メカニズムは不明だった。しかし今回の生化学的なアプローチにより、脂肪代謝とビタミンDの関係が分子レベルで明らかになってきたという。

ビタミンD代謝物は生体内にもともと存在するため安全性が高く、今後はメタボや癌の予防に効果がある人工ビタミンDの作成などへの応用が期待される。(編集担当:如月隼人)

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