地下鉄建設で「おから工程」、政府と企業の関係者100人以上の責任を追及=西安

中国中央政府は8日、陝西省西安市で発生した地下鉄3号線建設に絡む「劣悪架線」の使用問題で、製造会社の8人を逮捕し、現地政府の122人に対して法と規則に基づく責任追及をすると発表した。さらに国有中央企業の現地勤務者19人に対しても事件としての捜査を進めている。

事件が明るみに出たのは3月中旬だった。2016年11月に営業を開始した西安市地下鉄3号線には、地元企業の奥凱電纜(奥凱電気ケーブル)が製造した「品質に問題ある架線」が使われているとの情報がインターネットで広まった。奥凱電纜はただちに否定し、事実と反するデマなので警察に届け出たと発表した。

西安市政府は同月20日、地下鉄3号線の架線のサンプル5点を調べた結果、すべてが基準に合わなかったと発表した。西安電視台(西安テレビ)は21日、奥凱電纜の経営者が、納入した架線は品質基準合格をごまかしたものだったと認めと放送した。同代表人は「全市の人々にお詫びする」としてテレビカメラの前で土下座した。

その後、奥凱電纜はその他の国有中央企業が手掛けるプロジェクトにも電力ケーブルなどを納入していたとの情報が出た。電力ケーブルは競争激化のために価格が低落し製造企業は利益を出しにくい状況だったが、奥凱電纜の製品は他社よりも安価だったことも分かった。

奥凱電纜はこれまでも、品質のごまかしなどで処罰されたことがあった。同社設立は2012年。経営者は河北省出身で、従業員のほとんどを河北省から呼び寄せ、会社内の宿舎で生活させていた。3月18日には全員が解雇され帰郷させられていたことが分かった。3月分の給料は未払いだった。

中国政府は8日の発表で、同事件について中央政府の複数の関係部門がチームを組織して調査した結果、企業が違法に粗悪製品を製造販売した悪質な事件であり、複数の企業や政府関連部門が結託し、粗悪製品を採用購入した事件と判明したと説明。地方政府側も監督や職務遂行の任務を果たしておらず、一部の党員と指導幹部には汚職行為があったと批判した。

陝西省は奥凱電纜を、省の「著名ブランド」に認定していた。中央政府は、陝西省はすでに奥凱電纜の「著名ブランド」を含む各種認定をすべて撤回し、営業許可と工業製品生産許可を取り消したと説明した。

中国政府は、「企業の偽製品を販売する行為」を厳しく取り締まることや「違法行為やルール違反があった企業」を法に基づき市場から追放すること、官の側の怠慢や規則違反、公務執行にあたっての私的な行為や腐敗行為を厳格に取り締まること、民衆の利益を侵害する違法行為やルール違反に対しては「容認ゼロ」の姿勢で臨むことを、あらためて宣言した。(編集担当:如月隼人)

【関連】
地下鉄建設現場近くの地面が大陥没 開業予定は6月30日=吉林省長春
地下鉄構内で天井板が大量脱落  居合わせた利用客「回れ右・全力疾走」で難を逃れる=上海


Posted by 如月隼人