ISがパキスタンで中国人2人を誘拐、「すでに殺害」の報道も

パキスタン国内で、中国人2人がIS(イスラム国)に拉致されたことが分かった。IS系のアマク通信は8日、2人を殺害したと報じた。中国政府・外交部(中国外務省)も2人が誘拐されたことを認め、救出する作業を進めており、さまざまなパイプで情報収集をしていると発表した。

拉致されたのは、パキスタン南西部のバローチスタン州の州都、クエッタで語学教師をしていたリー・シンさんとモン・リーさん。2人は夫婦とされる。漢字表記は不明。

パキスタン・メディアによると現地時間5月25日、2人は昼食のために外出したところ、警察官に偽装して近づいてきたIS戦闘員に襲われた。周囲にボディーガードもいたが銃撃され負傷した。2人は銃で脅され車で連れ去られた。その場には別の中国人女性1人もいたが、逃げることに成功した。

ロイターによると、アマク通信は現地時間8日、拉致した中国人2人をバローチスタン州内で殺害したと報じた。バローチスタン州当局は事実を確認中と表明した。

 

ISはアフガニスタンを経由して隣接するパキスタン西部にも拠点を確立しようとしており、パキスタン軍とISの戦闘も発生している。

一方、パキスタン西部は中国の「一帯一路」構想にとって、中央アジアからインド洋への出口となる重要な地域だ。中国はパキスタンの鉄道とエネルギー関連インフラ建設のための570億ドル(約6兆3000億円)投資など巨額の資金投入をする予定だ。現地でIS勢力が拡大すれば、「一帯一路」構想が影響を受ける可能性がある。

イスラム国は2015年に発表した世界60カ国の「敵国リスト」に中国を含めた。また台湾も「欧米の同盟国」として敵国とした。(編集担当:如月隼人)

 

※中国政府・外交部(中国外務省)は9日午後の記者会見で、ISに拉致された2人は、不幸にも殺害されたようだと発表した。なお、2人については夫婦ではないとした。

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Posted by 如月隼人