パキスタンでISに殺害された中国人、韓国人リーダーの団体でキリスト教を布教と報道

パキスタン南西部のバローチスタン州の州都クエッタで中国人2人がIS(イスラム国)に拉致され殺害されたとされる事件で、当初は2人が語学教師と報じられたが、2人は韓国人をリーダーとするグループに加わり、キリスト教の布教活動をしていたとの情報が出てきた。中国メディアの環球網などが報じた。

環球網は現地報道として、2人は他の中国人11人とともに2016年11月に商用ビザでパキスタンに入国したと紹介。9人は女性で、韓国人夫妻をリーダーとするキリスト教のグループに所属して布教活動を行っていたという。事件発生後、他の中国人11人は帰国したとされる。

香港メディアの立場新聞(スタンドニュース)によると、パキスタン内政部は殺害された2人について「彼らはビジネス活動にまったく従事していなかった。クェッタで韓国人に(パキスタン公用語の)ウルドゥー語を習っていたが、実際には布教活動をしていた」と述べた。

グループのリーダーだったとされる韓国人については、ローマ字表記の氏名が報じられているが、情報はほとんどない。クェッタでIT関連の会社を経営しており、中国人に食住を提供していたとの報道もある。

韓国ではキリスト教が盛んで信者の割合は31.6%と仏教の24.2%を上回るとの調べもある。また、キリスト教系の新興宗教もある。2007年にはアフガニスタンで布教していた大韓イエス教長老会に属する信者23人がタリバンに釈放され2人が殺害、21人が釈放された。同事件では韓国政府が身代金2000万ドル以上を支払ったとの報道もあった。

パキスタンは中国と政治・経済・軍事など各方面で密接なつながりがある。中国で「パキスタンは危険な国」との見方が強まり、対パキスタン投資や進出が停滞するとパキスタン経済にとっては大きな打撃になる。

ISはアフガニスタンを経由して隣接するパキスタン西部にも拠点を確立しようとしており、パキスタン軍とISの戦闘も発生している。殺害された中国人2人は、外食をしようと少人数で街に出て襲撃されたとされる。現地警察官からは「不思議なのは、クエッタのような危険な地域で活動する時、なぜ指導されているように行動しなかったのか、または比較的安全な都市で仕事や生活をしなかったのか」などの声が出ているという。

パキスタン当局は中国人の安全確保のため、これまで以上に警戒を強める。パキスタン北西部のカイバル・パクトゥンクワ州では、現地在住の中国人の状況調査を進めると同時に、外国人保護のために新たに4200人を投入する。今回の事件が発生したバローチスタン州の関係者は安全確保の方法を全面的に検討すると同時に、現地在住の中国人に対しては当局に対して自らの行動を報告するよう求めると説明した。

拉致された2人の遺体は発見されていないが、中国政府も殺害されたとの見方を明らかにした。当初は2人が夫婦だったと報道されたが中国政府は否定した。(編集担当:如月隼人)

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Posted by 如月隼人