輸血で日本脳炎に感染・・・世界初の事例、移植手術のための免疫力抑制剤が原因か=香港

香港政府・衛生署衛生防護中心(衛生防護センター)は21日、輸血による日本脳炎の感染を2例確認したと発表した。輸血による日本脳炎確認は世界でも初めての事例と考えられている。

5月10日に入院して肺移植の手術を受けた52歳男性が7月6日になり意識が混濁したため、血液を検査したところ日本脳炎のウイルスが見つかった。同男性は21日時点で、極めて危険な状態という。

同男性は複数回にわたり輸血を受けており、保管していた血液を調べたところ6月22日に輸血された血液から日本脳炎のウイルスが検出され、遺伝子のタイプも同じと分かった。輸血されたそれ以外の血液からは日本脳炎のウイルスが検出されなかった。

日本脳炎のウイルスが見つかった血液は46歳の男性が5月29日に献血したものだった。献血した男性は日本脳炎を発症していない。

抽出した血漿は6月20日に脳出血のため手術を受けた患者にも輸血されていた。同患者は7月4日に死亡したが、脳出血の症状が悪化したためと見られている。

献血した血液から日本脳炎ウイルスが検出された男性は、5月12日から20日まで英国のロンドンを訪問していた。同地で日本脳炎は流行しておらず、香港に戻ってから蚊に刺された記憶はないという。

香港メディアの蘋果日報(アップル・デーリー)によると、香港大学微生物学科の袁国勇教授は輸血による日本脳炎の感染は世界でも初めての事例と説明した。移植手術のために免疫力抑制剤を使用しており免疫力が低下していたために、輸血された血液中にわずかに存在したウイルスが大量に増殖したために発症したとみられるという。(編集担当:如月隼人)

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