雑感:トランプ大統領のシャーロッツビル事件以降の反応に、妙な歴史的ねじれを感じる

アメリカが揺れています。バージニア州シャーロッツビルで発生した白人至上主義者と反対派の衝突事件です。事件を発生させる土壌を作ったのもトランプ大統領、事件を受けての例によっての不用意な発言で問題を大きくしたのもトランプ大統領というところでしょうか。

この事態の本質には特に関係ないのですが、どうも歴史的なねじれを感じてしまうのです。まずは、南北戦争について考えておかねばならない。直接の発端は南部諸州が合衆国からの離脱を宣言したことでした。

この南北戦争による戦死者は50万人程度と考えられており、アメリカ史上、最悪の戦争だったことは間違いありません。ちなみに第二次世界大戦における米軍の戦死者は41万7300人でした。

ところで、南北戦争の原因は南部における奴隷制の維持ということになっていますが、南北双方にはもうひとつ大きな対立軸がありました。「自由貿易」か「保護貿易」との政策上の争いです。

この場合、自由貿易を求めたのは南部諸州でした。綿花生産が主力産業だったので、それを外国に売りたい。貿易障壁なんか作られては困るわけです。一方の北部は保護貿易派。工業がようやく勃興しはじめた時期でしたが、先進の欧州には太刀打ちできない。ということで保護主義を求めたのです。

トランプ大統領は、南軍ゆかりの人物の銅像撤去なんかに文句を言っているなあ。でも、保護貿易的な政策を臆面なく怒号するトランプ大統領が、自由貿易陣営の記念物を保護するのには矛盾を感じてしまう。「自分とは異なる考えでも、歴史的な財産は保護」という信念があるなら、それはそれですごいのだけど、あの人がそこまで深く考えているとはとても思えない。

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