人民日報が西側論調を非難「カエルのように中国崩壊と叫び続ける」

中国共産党機関紙の人民に日報は22日付で、「中国衰退を唱え続けるのは無駄な努力」と題する論説を掲載した。

論説は冒頭で「中国が成し遂げた目を見張るばかりの成果を認めることは、自国のために同様の積極的な成長と公平なメカニズムを学習してて手本にすること」と主張。さらに、「米国の政界、学界、メディアには一貫してカエルと同様に暗い沼で異口同音に、中国の崩壊は必然と唱え続ける人々がいる」と、米国において中国の将来を悲観する声があることを非難した。

さらに、「中国悲観論」については、「事実に目をつむり歪曲し、奇抜なデマを創作している」として、中国ではなく「彼ら自身の社会の状況を反映したもの」と主張し、「カエルらの鳴き声は真実の世界を変えることはできない」論じた。

西側メディアの「中国経済は低賃金と労働者に対する残酷な搾取の上に成立している」との指摘に対しては「中国における製造業労働者の平均賃金は過去10年間で倍増しており、健康水準も不断に向上。教育と技術訓練も安定して改善している」と主張し、「中国はもはや、ローテク製造業を主力に労働集約型の輸出指向の経済体ではない」と主張。

中国が大きな変化を遂げているにも関わらず「西側知識分子階層の『カエル』らは、声高に泣き続け、中国経済の衰退の年度予測をひねりだし続けている。彼らは高圧で傲慢な姿勢を打ち出しているが、信用するに足る客観的な角度からの分析は全く示せていない」と批判した。

中国の社会や経済については「一部に問題がある」と認めた上で、数十億ドルの資金を投じて温室効果ガスの排出を削減する国際的約束をしたり、大量の資金を投じて高速鉄道、港湾、空港、地下鉄、橋梁などのインフラ建設を行っていることや、政府が実効性ある反腐敗行動を行っていることを挙げ「中国は自らに立ちはだかるこれらの問題の解決法を模索しているが、同時に国家主権と民衆の福祉を犠牲にはしていない」と主張した。

また、「西側メディアやいわゆる専門家は、中国の問題を誇張する一方で、自らの問題に目を向けることはしない」として、「米国の年間経済成長率は実質2%前後。賃金水準は数十年も上昇していない。教育や医療への出費は天文学的数字。しかしサービスの水準は劇的に悪化している」と主張し、冒頭に記した「中国が成し遂げた目を見張るばかりの成果を認めることは、自国のために同様の積極的な成長と公平なメカニズムを学習してて手本にすること」との主張を繰り返して文章全体を締めくくった。
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◆解説◆
西側諸国で「中国崩壊論」が絶えないのは、中国の経済や社会の構造自体を問題視する見方があるからだ。しかし上記論説は「一部に問題がある」と主張する一方で、問題の解決策や解決のための方針について具体的な記述をしていない。

これまでも、中国の官員などが「中国崩壊論」に反論することは多かった。しかし、米国をはじめとする西側諸国に対して「中国を見習うべきだ」とまで主張する論説は珍しい。

おりしも中国政府は18日、自国企業による海外投資を規制する方針を示した。これまでの中国企業による海外投資の一部には、投資関連法規に対する違反行為もあったとされる。つまり、多くの企業は自国への投資を避け、海外投資の方が利益を生むと判断したことになる。

中国企業の投資行動には、「乗り遅れてはならない」程度の動機が強い、合理的判断とは言い難い場合も少なくないとされるが、いずれにせよ、中国企業の自国経済の先行きに対する不安感が以前よりも増大していることは間違いない。

人民日報の上記論説は自国の発展性を改めて強調し、経済活動における「中国離れ」のマインドを食い止める狙いがあるようにも読める。(編集担当:如月隼人)

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