馬英九政権時の“最狂の大臣”が蔡英文総統を罵倒「中国大陸は国民党ほど甘くない!」

「暴言連発」のため“最狂の大臣”と呼ばれる羅瑩雪氏が、蔡英文総統に噛みついた。蔡総統の10日の国慶日(建国記念日)の祝辞に激怒し、「中国大陸は国民党ほど甘くない」と論じた。台湾メディアのETNEWSが伝えた。羅氏は国民党・馬英九政権時に法務部長(大臣)を務めた。

蔡総統は国慶日の祝辞で「中華民国の誕生日である今日は、党派のわけへだてなく、立場の違いを捨て置いて、皆が共に祝う日です」と述べた上で、これまでの民主選挙で選ばれ李登輝・陳水扁・馬英九の歴代3総統に感謝を示した。

しかし羅前法務部長は激怒した。まず、陳元総統への言及について「汚職した総統に感謝するのか」と批判。さらに、「(中国大陸における辛亥革命やその後の戦乱などで)建国の犠牲になった英霊や、台湾を建設した蒋介石・蒋経国元総統に触れなかった」と非難。

民進党が無血革命を実現できたのは、蒋父子が開放を、時代の潮流に適応して主導的に促進したおかげと主張し、「専制体制から民主体制に平和的に移行した、世界市場における政治の奇跡を作り出した」と、台湾の民主化は蒋父子のおかげだったと強調した。

羅前法務部長は、民進党の体質そのものにも言及。「初期の民進党は多くの弁護士が参加し、言葉に頼って人心をつかんだ。国民党には暖かく謙譲を貴ぶ伝統があり、口下手だった。だから、論争でしばしば負けた」と主張し、論争を続けるうちに国民党側も言い方が過激になり「最終的には罵り合いになった」と、民進党が支持を獲得した原因は「口先の巧みさ」と強調。

羅前法務部長の非難は次に中国大陸との問題に転じ、「対岸(大陸側)の台湾統一の意思は固い。国民党のように軟弱でもてあそびやすい相手ではない。口先では難局を突破できない。蔡英文と独立派は火遊びをしている。ちょっとした不注意で国を滅ぼし人々に塗炭の苦しみを与える」と主張した。
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◆解説◆
羅前法務部長の在職中の発言で、特に注目を集めたのは国外で犯罪の容疑者となった台湾人が中国に身柄を送られることになった問題だ。

2016年4月には、国外で台湾人やタイ人が国外で逮捕された事件で、立法院(国会)で民進党の尤美女委員が「どうしてタイ人はタイに戻れて、台湾人が台湾に戻れないのか」と質問したのに対して「タイ人はタイ語しか話せないからだ」と答弁。インターネットでは「オレは日本語が話せるから(台湾以外で逮捕されたら)日本に送ってくれ」などと羅前法務部長を揶揄する声が寄せられた。

同月には、キューバで身柄を拘束され中国に送られることになった台湾人容疑者がビルから飛び降りて死亡した件で、「それからどうなったと思いますか」との質問を受けて「死んじまったよ」と答弁した。ネットには日本語由来の「kuso」との書き込みが大量に寄せられ、「死んじまった(死掉了、スー・ディアオラ)」は流行語になった。(編集担当:如月隼人)

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