中国共産党大会:参加者名簿発表後、さらに7人を「資格剥奪」処分に

中国共産党は19日、前日の18日に始まった同党全国代表大会(党大会)に関連する記者会見を行った。中央紀律検査委員会の楊暁渡副書記と同党中央組織部の斎玉副部長が会見に臨み、同党の綱紀粛正の状況を紹介した。党大会の出席者(代表)の全体名簿が発表された後に、7人が代表資格を剥奪された状況についても説明した。

綱紀粛正については、2012年に開催された前回党大会以来、党内統治を「緩和・放任」から「厳格・緊張」と根本的に変化させたと説明。また、中堅幹部以上の選出に当たっては「能力ある者は上、凡庸な者は下、劣悪な者は淘汰」の方針を適用し、県処級幹部(県レベル行政区の共産党委員会書記、県長、県人民大会委員長など)2万2000人以上の職位を調整したという。

全国の党規律部門は、不正の疑いが持たれた267万4000件を調査し、うち154万5000件については不正は事実と断定し、157万人を処分した。さらにうち5万8000人は悪質として司法機関に処理をゆだねた。

党中央上層部の中央委員、中央候補委員は43人を不正により立案。中央紀律委員も9人を立案した。また、国外逃走した者3453人の身柄を確保した。

18日に始まった共産党全国代表大会については、当初は2300人の代表(党大会参加者)が選ばれるとされていた。しかし9月29日に発表された名簿では2287人に減少し、実際の参加者は2280人と、さらに7人減った。

党中央組織部の斎副部長は、まず2300人に選ばれた者のうち党重慶市委員会のトップだった孫政才書記のように、規律違反・法律違反の行為が発覚した者27人を除去したと説明。この時点で、出席する代表の2273人になった。しかし重慶市では代表の人数が大きく減ったため、補欠選挙により改めて14人を選んだので代表は計2287人になった。9月29日に発表されたのは、この時点における名簿だった。

ところがその後再び、7人については問題があることが確認されたので代表資格を剥奪し、党大会に出席する代表は2800人になったという。

斎副部長は、不正行為の取り締まりに力を入れており、腐敗行為は「過去に比べれば、極めて極めて難しくなった」と述べ、「取り締まりに漏れがないとは言わないが、過去のような状況が出現するのは不可能になった」と強調した。
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◆解説◆
党大会の代表選出は全国人民代表大会の代表(議員)選出に似ており、省レベルの行政組織、軍、中央政府関連機関がそれぞれ代表を選出する。共産党大会の場合には最終的に党中央が代表資格を承認する。9月29日に党中央が名簿を発表してからも、資格剥奪者が出たことには、やや不自然な面も感じられる。それまでに選出した側や審査した側が「甘さ」や「遅れ」の責任を追及されかねないからだ。

7人の資格剥奪を直前になって明らかにしたことは、「5年に1度の極めて重要な党大会であっても面子(メンツ)にはこだわらず、最後の最後まで不良党員に対する責任追及の手は緩めていない」と強調するための、政治パフォーマンスだった可能性も否定できない。党大会に出席する代表数の問題を質問したのは、中国中央テレビの記者。中国の主要メディアの記者は政府や党が開催した記者会見で、「政府や党が強調したいこと」を回答として引き出す質問をすることが、しばしばある。(編集担当:如月隼人)

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