吉林省で大規模な抗議デモ、企業と結託した政府の開発計画に住民の怒り爆発

吉林省白山市撫松県で8日、住民数千人以上による大規模な抗議デモが発生した。同県政府は数年前から企業と共同で開発を進めているが、住民の利益を無視したとして怒りが爆発したという。
県政府は数年前から、コングロマリットの万達集団と共同で開発事業を進めてきた。万達が建設を請け負い、住宅などを販売。政府も新開発地に越すことが条件だったという。しかし価格が高いなどで、現在までに移転した住人はわずかだ。
 
しかも、新開発地には商店も病院もなく、バスも走っていない。住むためには利便性が極端に低いという。
 
県政府は3日になり突然、旧市街にある中学を新開発地に移転すると発表。事前説明がなかったことで保護者や多くの住民が怒った。現在の人口密集地と新開発地の距離は20キロメートルほどあり、現在は自宅通学をしている生徒のほとんどは、学校の寄宿舎に入るしかなくなるという。抗議する住民は、学校の移転は、住人の新開発地への移転を促進するための手段と考えている。
 
政府に抗議しても取り合ってもらえなかったとして、人々は8日に街頭デモを決行。現地は厳寒期で、最低気温が摂氏氷点下30度程度にまで冷えるが、数千人以上の人が参加した。
 
政府はデモの後、学はそのまま運営し、新市街地に新たな学校を開校すると説明したが、疑いを持つ人は多い。「施設だけ残して、教員の多くを新校舎で勤務させるのでは」などの声が出ている
 
県政府は土地の使用権の譲渡契約で万達から230億元(約4000億円)を得たとされる。万達にとっては、住宅販売などで資金を回収し、さらに利益を得るビジネスだ。政府に抗議する住民は、金の流れを考えれば住民に負担を強いて政府が金儲けをしたとみなしている。
 
抗議デモは9日にも実施されたという。(編集担当:如月隼人)

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