中国が憲法改正へ、注目のポイント(6)香港に対する管理強化…共産党中央が18、19日に会議

中国共産党中央は18日と19日、第19期中央委員会第2回全体会議(第19期二中全会)を開催する。会議では現行憲法の一部改正案が決まる見込みだ。香港やマカオへの管理強化につながる内容が追加される可能性も出ている。
香港は2017年の行政長官選出で普通選挙を導入する予定だった。しかし全人代常務委員会は14年8月、行政長官候補は氏名委員会の過半数の支持が必要であり、候補者は2、3人に限定すると決定。反中国的な考えの人物の行政長官就任を事実上不可能にする決定だった。
 
同決定に反発した学生などを中心とする香港人は、大規模な抗議活動を展開。抗議活動は警察力で最終的に鎮圧されたが、香港では「中国不信感」が高まり、「香港独立」を求める声も珍しくなくなった。さらに、「反中国」の立場で、香港と台湾の学生の連携も強化された。香港人はもともと広東語を使い、教育の結果として英語を問題なく使える人も多いが、1997年に中国に返還されてからは普通話(標準中国語)の教育が進んだので香港人と台湾人の意思疎通が容易になった背景もあったという。
 
中国は香港での「反中国」の動きを強く警戒している。香港の中国大陸部とは異なる社会制度を保障したのが、英国からの返還に備えて制定された「香港特別行政区基本法」だ。中国を批判する香港人は多くの場合、「基本法」や「基本法の精神」からの逸脱を根拠にしている。
 
中国当局関係者はその後、「中華人民共和国憲法は香港基本法の上位にある」「香港側は、いかにして国家がすでに確立した憲法の提携に溶け込むべきか考えるべきだ」などと強調するようになった。
 
中国の現行憲法は、「国家は、必要のある場合は、特別行政区を設置することができる。特別行政区において実施する制度は、具体的状況に照らして、全国人民代表大会が法律でこれを定める」(第31条)と定めている。
 
改正案では香港・マカオの特別行政区の管理強化のために、さらに具体的な文言が追加されることも否定できない。(編集担当:如月隼人)

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