中国共産党が宋祖英さんを取り調べか…江沢民元国家主席と「親密な関係」と噂される女性歌手

中国政界の暴露情報などをしばしば発信するネットメディアの博聞社は19日、中国共産党中央紀律委員会(中紀委)が軍人歌手として高い地位にある宋祖英さんを、規律・法律違反の疑いで身柄を拘束して取り調べていると報じた。宋さんは早い時期から、江沢民元国家主席との「親密な関係」を噂されてきた。
博聞社によると、博聞社が宋さんの調査を始めたのは13日。「双規」と呼ばれる時間と場所を規定した方式の調査、すなわち身柄を拘束しての取り調べとした。
 
宋さんは中国人民解放軍政治部文工団(文芸工作団)団長で、少将と同格の階級を持つ。中国では軍に所属するステージ関係者の地位が、極めて高い。宋さんは中国の音楽関係者の中でも、トップクラスの地位ということになる。
 
博聞社は、宋さんに対して持たれている疑いについて、2003年と06年に軍の経費を不正に流用して、シドニー、ウィーン、ワシントンでの自らのリサイタル開催費用に充てたとした。
 
宋さんは「民族唱法」と呼ばれる、中国の伝統的な発声法に西洋のベル・カント(イタリア式発声法)を加味した歌唱法の専門家。高い技術力が求められると同時に、一般大衆の人気も高いジャンルだ。宋さんは実力派歌手であり、知名度も抜群に高い。
 
宋さんについては、早い時期から江沢民国家元主席との「親密な関係」が噂されてきた。ただし、「男女関係ではない。江元主席が宋さんの大ファンであるだけ」との見方もある。
 
江元主席が熱心な音楽ファンであることは事実。自ら民族楽器の二胡を演奏したり、大勢の前で歌を披露する姿が発表されたこともある。
 
また、上海市在住で、中国国宝クラスの二胡演奏者の閔惠芬さんが1981年に乳がんになった際には、上海市出身の江元主席が中国全国から最高の医療スタッフを集め、治療にあたらせたとされる。閔さんは一時、死亡説も流れるほど病状が重かったが、治療に成功して87年に現場に復帰した(2014年死去)。
 
宋さんについては、若い時代から才能を期待された歌手だったことは間違いない。ただ、宋さんが活躍の場などで、「チャンスが極めて多かった」歌手であるのも事実だ。
 
芸術や芸能の分野では、歌手や俳優などが大きな舞台をこなしていく過程で、知名度だけでなく実力も急速に高まることが珍しくない。逆に、才能を持ちながらチャンスに恵まれなかったために開花できない人も多い。そのため、宋さんは「江沢民元主席の引き立てがあったからこそ、歌手としてトップの実力と地位を獲得できた」との見方も強い。
 
中紀委による宋祖英さんの取り締まりが事実とすれば、権力強化を進める習近平政権の前に、長年にわたり隠然たる勢力を保持してきた江沢民元国家主席とその周囲のグループの力が、一段と低落していることが印象づけられることになる。(編集担当:如月隼人)
 

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