中国漁船が韓国領海で違法操業…北朝鮮との砲撃戦も発生する北方限界線内で

中国メディアの環球網は22日、韓国メディアを引用して、中国漁船7隻が21日、韓国の延坪島(ヨンピョンド)の東の沖合い11キロメートルの海域に侵入し、うち1隻が違法操業をしたとして拿捕されたと伝えた。現場は朝鮮戦争休戦後に米国側が「海の停戦ライン」として定めた北方限界線(NLL)近くの海域。北朝鮮はNLLを認めておらず、これまでに砲撃戦なども発生している。
韓国中部地方海洋警察の警備船が侵入していた中国漁船1隻を検査したところ、漁獲物680キログラムが見つかった。海洋警察は同船を拿捕した。他の6隻は現場海域を去ったという。
 
現場は韓国と北朝鮮が厳しく対峙する海域だ。米国などが定め韓国も踏襲しているNLLを北朝鮮は認めていない。長期にわたり黙認していたが、1999年には独自に海洋軍事境界線の設定を宣言した。北朝鮮の海洋軍事境界線はNLLよりも南にある。つまり南北双方が「相手の侵入を許さない」と主張する海域は重なっている。
 
実際に効力を持っているのはNLLだが、北朝鮮船がNLLを超えて南下することで銃撃戦が発生している。また、2010年には北朝鮮がNLLより南側にあり韓国が支配している延坪島を砲撃し、同島にいた韓国軍兵士2人と民間人2人が死亡した。韓国軍は自走榴弾砲で応戦し、戦闘機も出撃させた。
 
中国漁船が現場海域に侵入した場合、北朝鮮側から「韓国の工作船」などと誤認される可能性がある。韓国側から「北の工作船」などと誤認される可能性がある。また、韓国側が漁船と判断した場合も、海洋警察船が北から攻撃を受ける可能性もある。いずれにせよ、極めて危険は違法操業と言わざるをえない。(編集担当:如月隼人)

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