業務内容は振り込め詐欺とマネーロンダリング…警察が会社経営者と従業員全員を摘発=四川・福建

四川省徳陽市公安局(徳陽警察)は福建省アモイ警察と協働で17日、アモイ市内の会社を急襲し、会社経営者と従業員29人の身柄を拘束した。インターネット関連会社として登記されていたが、実際の業務は振り込め詐欺やマネーロンダリングだった。華西都市報などが伝えた。
 
犯罪が発覚したきっかけは、四川省徳陽市に住む女性が被害者となった詐欺事件だった。女性は、上海市公安局(上海警察)の職員と称する男性から「個人情報が洩れ、あなたの口座がマネーロンダリングに利用されている」と告げられた。女性は相手の指示する口座に30万元(約520万円)の金を移した。
 
女性はその後、「詐欺ではないか」と思うようになり2017年8月27日に警察に相談した。女性が金銭を振り込んだ口座は銀行口座ではなく、決算業務用に提供されているプラットフォームに設けられた口座だったため、捜査は難航したという。しかし、女性にかかってきた電話の発信地がマレーシアと見られること、犯人がサーバーをベルギーに置いていることなど、状況は少しずつ判明していった。
 
警察は約4カ月をかけ、犯罪容疑者が福建省アモイ市内のインターネット関連会社の会長の王という男であることを突き詰めた。同社は会社登記をしており、社長を務める楊という男も大株主であることが分かった。
 
同社は従業員30人近くを雇っていた。業務内容は振り込み詐欺やマネーロンダリングだった。マネーロンダリングでは、徳陽市の女性の被害額とは比較にならない巨額を扱っていたという。従業員の月給は1万元(約17万円)以上と、かなりの「好待遇」だった。
 
徳陽警察が厦門警察との協働で同社に押し入ったのは17日午後2時半ごろ。王と楊は応接室で「年会」の相談をしていた最中だった。「年会」とは新年または春節に際して職場が行う行事で、業績が優秀だった社員に褒賞を与えることも多い。踏み込んだ警察官の1人によると、2人はテーブルの上に置いた褒章授与の一覧表の「一等賞」の欄に、楊の名を書き込んだところだったという。
警察は王と楊、妊娠中だった女性従業員1人を除く職員全員の計29人の身柄を拘束した。検挙の成功を受け、徳陽市警察は歩兵小銃などで武装した大型バスなど車両3台からなる容疑者護送団を厦門に派遣した。徳陽までの道のりは2000キロメートルで、徳陽警察がこれまで手がけた容疑者護送団としては最も長い道のりという。
警察は余罪についても厳しく追及する考えだ。(編集担当:如月隼人)

【関連】

中国農村で高齢者狙う「買え買え詐欺」が多発―中国メディアが相次いで報道

中国で“将軍”と女性“大佐”を逮捕…軍人騙る詐欺事件多発、3カ月で270人を摘発


社会

Posted by 如月隼人