中国・天宮1号が大気圏突入…中国報道「さようなら、ありがとう」、制御不能の事態には触れず

 
新華社は日本時間2日午前9時、中国の実証宇宙ステーション「天宮1号」が大気圏に突入したと報じ、「さようなら」「ありがとう」などとする記事を発表した。制御不能の辞退になったことには触れなかった。
天宮1号は2日午前8時15分(日本時間同日午前9時15分)、大気圏に再突入したと報じた。落下地域は南太平洋中部区域で、大部分が大気中で燃え尽きたとみられるという。
新華社記事は天宮1号による成果を強調。「君がわれわれにもたらしてくれた栄光と感動を、われわれは絶対に忘れない!」などと天宮1号を擬人化した感傷的な書き方をした。
2011年9月29日に打ち上げられてから、神舟8号、9号、10号と6回のドッキングをしたことについては「天空の口づけ」と表現し、「毎回、われわれを大いに感激させた」「中国が世界で3番目の宇宙ドッキングの技術を持つ国になった栄光の時だった」と紹介した。
記事は、2013年には天宮1号からの中継による「宇宙教室」も実施されたと紹介。中国全国6000万人以上の小学生が視聴したとして「ありがとう。君はとても不思議な教室を提供してくれた」と論じた。
天宮1号は2016年3月16日に運用の終了が発表された。記事は「われわれは、君が『定年退職』したとの知らせを受けた。このとき、君はすでに軌道上で運用予定を2年半上回る1630日を過ごしていた」と紹介した。
天宮1号は当初、地上に被害を与える可能性が極めて小さい南極圏に落下させる予定だったが、同年9月には制御不能になったと発表された。そのため、人口密集地もある北緯43度から南緯43度の間に落下することが確実になった。
新華社は、天宮1号が制御不能になったことには触れなかった。
記事は最後の部分を、「頑張ってくれてありがとう。今日は君にさようならと言わねばならない。天宮1号、改めて言おう。ありがとう!」などとした。(編集担当:如月隼人)

【関連】

中国の衛星打ち上げ急ピッチ=年明け以来43日間で日本の過去2年半分、年間ではJAXA設立以来の実績凌駕へ

固体燃料ロケット「長征11号」、1回の打ち上げで国内外の商業衛星6基を軌道に投入―中国メディア