密猟に利用か、野鳥をおびきよせる電子機器…ネットで「売り上げすでに数万台」との表示も中国

北京青年報によると、中国のインターネット通販で、野鳥の密猟に使われている可能性が高い「電媒機」などと呼ばれる商品が出回っている。出品業者が、数万台を販売したと表示している場合もあるという。
「電媒機」は野鳥の鳴き声に近い音を発生させることができ、「仲間がいる」と思いやってきた鳥を「一網打尽」にする猟法という。
長年にわたり野生動物の保護活動をしてきたという人物によると、同様の機器は大量に売られており、同じ業者が野鳥捕獲用の網も販売していることが多い。売る側は違法性を認識しているらしく、「音楽音響機」と紹介していることもある。同人物はこれまで16件の「電媒機」を当局に通報した。うち3件についてはネット通販のサイトから削除されたことを確認したという。
北京青年報によると、「電媒機」販売ページに設けられている書き込み欄には、捕獲した鳥を誇示する投稿も多い。写真に添えて「太った雉」「冬の滋養」などの書き込みがある。販売件数は312件だったが、業者によっては、すでに数万台を販売したと表示している場合もあるという。
北京青年報が確認したところ、「電媒機」の販売ページでは、「900種の鳥の声」を出せる機器が538元(約9200円)で販売されていた。販売業者に対して複数の保護対象野鳥の名を挙げ、「900種」の中に含まれているかどうかを問い合わせたが「メーカーが提供している資料なので分からない」との回答だった。
業者側は「電媒機」について、「効力があるのは1000平方メートル程度の範囲で、(平地で使えば)山間部には影響がない」と説明。北京青年報が改めて野鳥の密猟に使われている可能性を指摘すると、「よく分からない」と述べたという。
ネット通販サイトの開設業者は「利用者から通報があれば確認する」「厳重な違反をしている場合には、商品の削除や店舗そのものの削除も行う」などと説明した。
北京京都律師事務所の常莎弁護士は、中国の野生動物保護法は毒薬、爆発物、電撃、電子誘導装置を利用した狩猟は禁止されていると説明。「電媒機」は「電子誘導装置」に該当するとして、野鳥の猟に使用した場合は刑事責任を追及されると説明した。
なお、北京青年報が上記を報じたのは8日だった。しかし11日に「電媒機」のネット通販の状況を調べたところ、各商品とも価格が半額程度に引き下げられていた。業者が当局の取り締まりを予想して「売り逃げ」に出た可能性も否定できない。(編集担当:如月隼人)

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Posted by 如月隼人