チベット・ラサで発生した生理上の問題について

前回 のあらすじ:

日本人が青海湖に旅した。ようやくたどり着いた。喜びのあまり車から降りて、湖面を目指して走り出した。とたんに、全員がしゃがみ込んでしまった。高地にあることを忘れていた。酸欠になってしまったのであった。

それとは別の話だが、ある日本人男性によると、チベットのラサのホテルで死にそうな目にあったという。


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上記文章について、ひさやん(猫まっしぐら!!)さんからコメントをいただきました。曰く「人に聞いた話って言うのは、半分は本人の実話だからなぁ」と。


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だから、ちゃいまんねん。
これは私ではなく、J.S君に聞いた情報です。


ちなみにJ.S君によると、チベットではなぜか「お鳴楽が大量に出た。腹具合はいつも通りなのに」ということでした。


ふむう。元理系人間としては、この現象を理論的に考察せねばならない。使える“武器”はボイル・シャルルの法則、使う数式は気体の状態方程式だ。


pv=nRT
(pは気体の圧力。vは体積。nはモル数、つまり気体分子の量。Rは定数。Tは絶対温度)


この方程式を用いて、平地にいた場合と比較して、生理上、どのような変化があるのか考察する。


まず、式右辺から。
腹具合が同じということは、腸内で発生するガス分子の量は平地と同じ。J.S君によると、食べるものの種類や量も、いつもとそれほど違っていたわけではないとのことだった。つまりnは変化なしと考えてよい。


Rはもともと定数だから、これも変わらない。


Tは温度で、これは体温だから通常と変わらない。まあ、多少の変動があったとしても、1度も変わっていないだろう。Tは絶対温度で、摂氏温度の数値に273を足せばよい。たとえば平熱が摂氏36度で、それが37度になったとしても、絶対温度では309度と310度。1%も違わないのだから無視できる差として、Tも変化なしとして扱える。


とすると、数値が変動するのは左辺のp(圧力)とv(体積)だけ。要するに、右辺の値が変わらないのだから反比例の関係になる。


日本気象協会発表のデータによると、ラサにおける気圧は650ヘクトパスカル程度。平地の気圧は1013ヘクトパスカル。この数字は、実際には海抜0メートルの気圧だから、1000ヘクトパスカルとしてしまおう。つまりラサにおける気圧は平地の約0.65倍という計算になる。


この場合、気圧とガスの体積は反比例すると考えてよいのであったから、ガスの体積は0.65の逆数になる。


1÷0.65=1.5384……


結論:
体調に変化がないとすれば、ラサに行った場合、腸内から放出されるガスの量は平地の約5割増しになる。


ううむ。サイエンスしてしまったなあ。