神秘の美女がほほ笑んだ、「面白いこと、教えてあげましょう。いかが?」

口癖があります。「なにか、おもしろいことないかなあ?」


昔からそう。この商売を始めるようになって、拍車がかかった。とにかく毎日、面白いネタを探していますからね。仕事場でも、のべつまくなしに人に尋ねる。癖ですよ、癖。


人によって、反応はさまざま。真剣に考えてくれる人もいる。ただ、私があまりにも頻繁に聞くものだから、しまいには「ないですねえ」で済ますようになる。


するどい回答をする人もいる。「それを探すのが、あなたの仕事でしょ」と切り返される。二の句が継げない。


ユニークなのは、例によって元好青年のK氏。毎日のように、私がたずねる。即座に「ありますよ」とか「とっておきのがありますよ」と言ってくれる。そこで私は「何ですか?」と尋ねなおす。するとすかさず真面目な顔で「いやあ、教えられません」――。


毎日が、その繰り返し。


私の方は“口癖”ですからね。毎日、同じように聞く。K氏は毎回、「あります」と即答。私が尋ね直すと、すました顔で「教えられません」――。何がなんだか、わけが分からない。


この間、神秘の美女、Tさんに「なにか、おもしろいことありませんか」とぶつけてみた。いつもは「ありませんねえ」というTさんですが、その時は違った。「あ、ありました。あるんですよ」という答えが返って来た。なんだか、嬉しそうな顔をしている。


私も嬉しかったなあ。だって、毎日のような私の口癖。わずらわしかったと思います。でも、私のことを想って「なにか、おもしろいこと」と、ずっと探してくれていたわけです。


で、聞いてみた。Tさんは、微笑みながら教えてくれました。

「ネットで、いつも言われると女性がドン引きする男の口癖って、あったんですよ。『なにか、面白いことない?』というのがランクインしていました」とのこと。いたたたた。


しかしなあ、職場中の女性にドン引きされていたのであるかあ。これはかなり、大ごとかもしれない。ちっとも面白くないではないか。


PS:
Tさんが“神秘の美女”というのは、主に外見からの私の印象です。たしか、中学生になるお嬢さんがいらっしゃるのですが、見た目がスリムでまるで高校生(と私には見える)。


文系では名の通った大学でスペイン語をマスターしたという、才人でもあります。中国語の記事を日本語に訳す場合、日本で知られていない外国の人名や地名などの固有名詞を訳す場合、どのようなカタカナ表記にするか困惑することも多いのですが、スペイン語やポルトガル語の固有名詞の日本語表記をどのようにするかで、いつもお知恵をいただいています。この場をお借りして感謝。