東アジア今日は何の日:6月19日~中国が海軍潜水艦部隊を創設(1954年)

中国共産党中央軍事委員会は1954年6月19日、中国人民解放軍海軍潜水艦独立大隊の発足を許可した。同大隊の設立準備は進められており、中国は同日付で初の潜水艦部隊を保有することになった。写真は中国にとって3隻目の潜水艦となった「新中国13号」。
 
中国が潜水艦部隊の保有を望んだのは、国民党が支配する台湾との間の台湾海峡の制海権を奪取できなったことが大きく影響したとされる。中国海軍は1950年末に、ソ連に対して潜水艦の売却と乗組員の育成を要請。ソ連が応じたことを受け、海軍は陸軍から将兵275人を選抜して、ソ連海軍太平洋艦隊駐旅順潜水艦分隊に送り込み、訓練/学習をさせることになった。
 
ソ連は第二次世界大戦の終戦にともない、敗戦した日本軍が使用していた旅順の海軍施設を接収した。中華民国政府はソ連に対して旅順軍港の租借を認めたが、中華人民共和国は返還交渉を続けた。最終的に中国に返還されたのは1955年だった。
 
ソ連の旅順潜水艦分隊に派遣された中国軍将兵は37カ月に渡る学習を行い、1954年6月には中国軍人として1代目となる「潜水艦乗組員の学習修了者」に認定された。また、6月24日には、ソ連から中古のS級潜水艦2隻が中国側に引き渡され「新中国11号」、「新中国12号」と命名された。中国にはその後、中古のS級潜水艦2隻が追加して引き渡された(新中国13、14号)。
 
S級潜水艦は、第一次世界大戦に敗北してベルサイユ条約で潜水艦の建造が禁止されていたドイツと、自国では潜水艦の開発ができなかったソ連の思惑が合致し、ドイツの技術を導入してソ連領内で1934年から46年に建造された潜水艦。第二次世界大戦でも使用された。中国に引き渡された時点で、ソ連ではすでに退役させる流れになっていた。中国では1960年代まで運用されたとされるが、運用は70年代まで続いたという説もある。
 
中国海軍潜水艦独立大隊が置かれたのは山東省青島市大港5号埠頭で、「中国人民解放軍潜水艦第一基地」として使われている。潜水艦部隊の初の任務は、青島と旅順を往復しての哨戒だったという。(編集担当:如月隼人)

 

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