東アジア今日は何の日:9月14日~桂林奇峰嶺空港で旅客機と軍用機が衝突(1983年)

中国・広西チワン族自治区の奇桂林峰嶺空港で1983年9月14日午前、滑走路上で旅客機と中国軍機が衝突する事故が発生した。その後の調査で、中国軍機と空港の管制官側に重大な誤りがあったことが分かった。
 
当時の中国では、民間航空の運航主体が企業化されておらず、政府部門の中国民用航空局(中国民航)が輸送事業を行っていた。桂林峰嶺空港では、中国民航のホーカー・シドレー・トライデント2E機が離陸のために滑走路に進入していた。同機の乗客搭乗数は最大で約150人だ。
 
その後、中国空軍に所属する爆撃機が滑走路に入り、左主翼をトライデント機の右側に、左側エンジンはトライデント機の機種部分に衝突させた。同事故で、トライデント機の乗客11人が死亡した。1人は即死状態で、10人は病院に搬送された後に死亡したとされる。当時の写真では、トライデント機の変形はそれほどひどくないようにも見えるが、胴体右側の窓の下部分に水平な長いへこみがあるので、窓側に座っていた乗客が、身体が圧迫されたと考えられる。
 
爆撃機の機種については、ソ連から輸入したIl-28、同機を中国で改良したH-5(轟5)、あるいはH-6だったなど、諸説がある。
 
その後の調査の結果、事故発生については爆撃機が規則に違反して滑走路に進入し、前方に他の航空機を発見したにも関わらず時速60キロメートルでの滑走を続けたなど、爆撃機に重大な責任があったと判断された。また空港管制官も、トライデント機の滑走機進入について軍側に連絡して許可を得ることをしなかったとの、重大な規則違反があったことが分かった。
 
また、空港側管制と軍側管制が、それぞれ別の周波数の電波を使用していたなど、軍民共用空港の運営上の大きな問題も明らかになった。
 
日本における空港内での軍用機と民間機の事故としては、1960年3月に愛知県の小牧空港で、羽田空港から到着して滑走していた全日空のダグラスDC-3型機に、離陸しようとした航空自衛隊のF-86D戦闘機が衝突した事故がある。管制官が、ダグラスDC-3型機が滑走路から離れたことを確認せずに、自衛隊機に離陸許可を与えたことが原因だった。
 
桂林奇峰嶺空港が開港したのは1942年。国共内戦時の1949年には、撤退する国民党軍が、同空港を破壊した。再建され使用が復活したのは1959年だった。1996年には民間航空機用に建設された桂林両江国際空港が開港したことに伴い。桂林奇峰嶺空港は軍専用の飛行場になった。
 
【1983年のその他の出来事】
・コンピューター通信が現在のインターネットの方式に(ARPANETのプロトコルがTCP/IPに切り替え)(1月)
・自民党の中川一郎氏が自殺(1月)
・米軍初のイージス艦、タイコンデロガが就役(1月)
・西ドイツで緑の党が議会に初進出(3月)
・東京ディズニーランドが開園(4月)
・日本海中部地震が発生(5月)
・日本の第13回参議院議員通常選挙、比例代表制を初導入(6月)
・任天堂がファミリーコンピュータを発売(7月)
・フィリピンでベニグノ・アキノ元上院議員暗殺(8月)
・ソ連軍が領空侵入として大韓航空機を撃墜(9月)
・北朝鮮がラングーン爆破テロ事件起こす(10月)
(編集担当:如月隼人)

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