日中韓首脳会議、記者会見を「ドライヤー」と誤訳…自動翻訳の結果、ノーチェックの可能性

 

やっちまいました。12月29日に四川省成都市で開催された日中韓首脳会議に伴う記者会見。会場に設置された表示の「吹風会」という表示の下にある日本語の表示が「ドライヤー」。何なんだ、これ?

 

「吹風会(チュイフォンフイ)」というのは、政府などが主催する記者会見のことです。「吹風」には、「風に当たる」「風を吹きつける」という原義以外に、「内部事情を外に出す」という意味があります。多くの場合には「間接的に外に出す」なのですが、中国では英語の「briefing(ブリーフィング)」の訳語として「吹風会」を使っています。

 

記者会見としては、「記者会」「新聞発布会」という言い方もあり、こちらの方がちょっと固くて正式であることをやや強調するような語感です。日本語にする場合には、「吹風会」を含めて、いずれも「記者会見」としてよいでしょう。

 

では、「吹風会」をなんで「ドライヤー」としてしまったのか。そこで、中国でよく使われている自動翻訳のサイトで確認してしまいました。中国語記入欄に「吹風会」と、中国で用いられている漢字を使って入力すると、見事に「ドライヤー」と出力されました。中国語の「吹風機」とは「ドライヤー」のことですから、どうも「吹風」の部分だけを、「吹風機(=ドライヤー)」に結びつけたようです。

 

日中韓首脳会議については、北京あたりから日本問題専門の中国人記者も大勢、現地に乗り込んでいます。一部の記者は、記者会見の運営に協力したようですが、専門の記者の日本語レベルは極めて高いので、彼らの誤訳とは考えられない。「絶対にありえない」と保障いたします。

 

ということで、会場設営側が自動翻訳の結果の確認を怠ったことが原因と考えて、まず間違いないでしょう。すぐ近くに、専門知識を持っているプロがいるのですから、ちょっと尋ねてみればよかったと思うのですがねえ。

 

もっとも、日本国内で最近ますます増えている中国語表示についても、中国人からすれば「意味不明」だったり「爆笑もの」の中国語がかなり多いと言います。「記者会見」を「ドライヤー」としてしまったミスに、思わず笑ってしまうまではよいと思いますが、相手を見下してしまうのではなく「同じようなミスは自分もしかねない」と、気を引き締めたいものです。

 


Posted by 如月隼人