新型肺炎:噂の「ウソ」と「ホント」 Q&A(第6回)

Q アルコールを噴霧すると爆発するかもしれないと言われましたが。

【判定】信じてよい

 

清華大学化学科・孫亜飛博士:

アルコール(エタノール)は引火性や爆発性に富んだ液体です。濃度75%の医療用アルコールはすぐに火が付きます。アルコールを噴霧すればアルコールの一部は気化します。空気中にわずか3.5%程度のアルコールが存在するだけで、炎や静電気火花、高温の物体に接した場合、爆発するのに十分な量です。アルコールを噴霧する場合には絶対に、空気中のアルコールが多すぎないように注意する必要があります。空気中に充満するように噴霧してはいけません。

 

注:「丁香医生」は同コーナーで、消毒用アルコールは物品の表面の消毒に用いるべきで、人については手洗いを実行するよう繰り返し説いている。

------

Q 呼吸のための通気口のあるマスクは役に立たないのですか?

【判定】デマ

 

丁香医生団:

呼吸のための通気口は、使用者の吐く息を外部に逃すためのもので防御効果には影響がありません。ただし、症状のある人は、ウイルスを含む飛沫を外気に逃してしまうことになるので使用しないでください。

------

Q 酢を煮る立たせて蒸気を出せば新型コロナウイルスを消毒できますか?

【判定】デマ

 

丁香医生団:

酢の蒸気を出しても新型コロナウイルスを殺す力はありません。また、酢の蒸気は呼吸器の粘膜を刺激して、気分を悪くしたり呼吸困難を発生させることがあります。特に幼児や高齢者、喘息になったことのある人に対しては、呼吸器系統の病気を誘発する恐れがあります。

 

注:中国には「酢には消毒効果がある」と考え、インフルエンザ流行時などに酢を煮立たせて、部屋を酢の匂いで充満させる人がいる。

------

Q ゴマ油を鼻の穴に垂らせば感染を防げると聞きましたが。

【判定】デマ

 

丁香医生団:

何の効果もありません。ウイルスの侵入を防ぐことも繁殖を防ぐこともできません。新型コロナウイルスを不活性化できる物質はジエチルエーテル、消毒用アルコール、塩素系消毒薬、過酸化水素水、クロロホルムなどです。また、これらは体表面や物を清潔にするためのもので、鼻孔に垂らしてはいけません。

------

Q ビタミンCを服用して感染を予防することはできますか?

【判定】定説なし

丁香医生団:

 

現状では研究が不足しており、ビタミンCが新型コロナウイルスの感染予防に有効かどうか判明していません。また、ウイルスに対する抵抗力を高める作用についてもはっきりしていません。ビタミンCを免疫力を高める万能薬と考え、普段から補給している人もいますが、新型コロナウイルスの感染を避けようとして大量のビタミンCを摂取することはやめてください。下痢を起こしたり湿疹などの症状の出る場合があります。

------

Q 板蘭根(バイランゲン)で新型コロナウイルスを予防できますか?

【判定】デマ

 

丁香医生団:

板蘭根は新型コロナウイルスに対して無効です。板蘭根やその抽出物の研究では、臨床試験の段階に達したケースすらありません。板蘭根はインフルエンザ・ウイルスに対する予防効果も実証されていません。

 

注:板蘭根は和名・ホソバタイセイの根で作った生薬。中国では古くから解熱・解毒薬として使われてきた。中国では板蘭根を、インフルエンザなど呼吸器の伝染病の「特効薬」のように思う人が大勢いる。

------

「丁香医生」は新型コロナウイルスに関連して広まった予防法や各種情報についての「噂」について、専門家や関係者の説明にもとづき「信じてよい」「定説はまだない」「デマ」などと判別するコーナーを設けた。

 

上記は同コーナーに掲載されたQ&A形式による「噂」とその解説の抜粋(日本語記事として読みやすいよう、言い回しを多少変更)。なお、「丁香医生」は情報サイトとして専門の医師の参加を仰ぐことで正確な情報を伝えることに努めている。説明中の「丁香医生団」とは同サイトの情報発信に参画する医師らを指す。

 

 

 

 

 


Posted by 如月隼人