中国・国家統計局にメス、データ「不正販売」の疑いで調査 経済指標、一部を発表しない状態に

 

 非鉄金属を中心とする経済金融情報サイトの上海有色網は4日、「国家統計局が一部商品についてデータ発表を停止。原因は反腐敗調査」と題する記事を掲載した。

 

 記事によると、中国当局は、「政府官僚が非合法に統計データを売っている」として調査に乗り出した。その影響で、一部の経済指標の発表ができない状況になったという。

 

 経済指標が発表されると、特に事前予想と異なった場合、市場が大きく動く場合がある。発表前に経済指標を知れば、大きな利益を得ることが可能だ。経済指標を事前に知る立場にある官僚が事前に数字を売り渡したとすれば、市場の公平性を損ね、信頼を失わせるという重大な経済犯罪に手を染めたことになる。

 

 一方で経済金融関連のアナリストからは、情報公開の透明度が低下したために、活動が困難になったとの指摘が出ているという。

 

 これまで国家統計局は、事前に発表する日程に従って、各種の経済指標を発表してきた。しかし今年(2016年)は、現在になっても第1四半期(1-3月)の石油・金属製品の生産量を発表していない。また1月になってからは石炭、鉄鋼、電力などについてのデータも発表していない。

 

 中国共産党中央紀律委員会は1月、国家統計局の王保安局長を「重大な規律違反の疑い」で解任すると発表した。4月には、「統計局職員で、統計データを用いて規則に反して費用を得ていた。共産党幹部の313人が内部規則に違反して、所属する職場に統計データを提供して原稿料や労務費(の名目で金銭を)得ていた」と発表した。

 

 記事によると、国家統計局だけでなく、省の統計局にも経済指標を発表しない例が出ているという。

 

 中国当局の国家統計局に対する不正調査と経済指標発表の滞りは、ロイターなど外国メディアが5月3日ごろから報じ始めた。中国メディアはほとんど扱っていない。(編集担当:如月隼人)

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参考:・国家统计局暂停公布部分商品产出数据 因反腐调查 (中国語)