北京の建物に住人が「日本軍の監獄跡」と看板、献花する韓国人も 当局「歴史的事実と認められない」

 北京市メディアの北京晨報によると、北京市内東城区内の建物に掲げられていた「中国侵略した日本軍の監獄跡」の看板がなくなっていたことが分かった。看板を掲げたのは住人で、市当局は同建物について旧日本軍の監獄とは認められないと説明した。

 同建物は東城区東廠胡同28号にある。レンガづくりの2階建ての建物で、老朽化が著しい。現在も集合住宅として使われている。

 住人によると、同建物は中華人民共和国成立以来、家族を持つ軍人の宿舎として使われてきた。戦前には日本軍の監獄だったと聞いているという。住人の1人は同建物の地下室について「入ったら2度とは出てこれなかった地下牢だった」と主張した。

 旧日本軍の監獄跡ということで、同建物を訪れる旅行客も珍しくなくなったという。住人によると「特に多いのが韓国人。今年の清明節(中華文明圏で祖先の墓参りをする習慣がある日)には、韓国人が献花していった。数日前にも、韓国人が調査しにきた」という。

 住人らによると、「中国侵略した日本軍の監獄跡」の看板は、同建物に住んでいる何人かで作って掲げた。しかし、いつの間にかなくなってしまったという。

 北京市で文化財を管理する市文物局によると、同建物について調査したことはあり、「日本軍が北京を占領していた時期の建物」であることは確認できたが、日本軍が監獄として使用していたとは認められなかった。

 また、文物局など当局側が同建物に掲げる看板を作ったことはなく、建物を保護の対象にもしていないという。(編集担当:如月隼人)

参考:・“日军监狱”居民自挂牌消失 市文物局:不能认定是监狱 并非挂牌保护院落(中国語)