消防士が自殺願望の女性を救う 6階の窓から「飛び蹴り」=中国・徐州

 新浪網など中国メディアは7日、江蘇省徐州市内のマンションで4日、自殺を図った女性を消防が救ったと報じた。

 

 女性は6階の部屋に立てこもり、窓から飛び降りようとしていた。通報を受けた徐州消防特勤第2中隊が現場に出動した。女性は消防車両が到着したのを見て、さらに興奮した。窓から飛び降りようとする動作が顕著になった。

 

 消防士と警察官が室内に入り、思いとどまるよう説得したが、女性は自殺すると言い続けた。女性は殺鼠剤の瓶を手にしており、毒を飲んで死んでもよいと言い張った。消防士も警察官も女性に近づけなかった。

 

 室内で説得を続けるのと同時に、別の消防士が建物外側から女性の救助に向かった。まず7階の部屋の窓から出て、6階の窓の上にあるひさしの上に立った。下にいる女性に気づかれてはならなかった。

 

 しかし、いつまでもひさしの上にいるわけにはいかない。いずれは突入しなければならない。消防士は6階のひさしかにぶら下がった。ここからは迅速さが「勝負」だ。消防士はまず、女性の手に「飛び蹴り」を見舞った。「暴力行為」であるがやむを得ない。女性の手から殺鼠剤の瓶が飛んだ。成功だ。

 

 消防士はさらに女性を蹴り込んだ。女性の体が後ろ向けに倒れた。次の瞬間、室内にいた消防士と警察官が女性に殺到した。動きを封じて、女性の安全を確保した。救助作戦は成功した。

 

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◆解説◆
 中国中央政府で「消防」を統括するのは公安部(公安省)だ。

日本の「公安」は国家体制を脅かす恐れのあるテロリズム、極左、極右、一部の政治団体宗教団体に対応する警察の一部門(公安警察)だが、中国の公安は「警察全般」を指す。また戸籍管理なども行っている(ちなみに中国語の「警察(ヂンチャー)」は通常「警察官」の意)。

 

 つまり中国の消防は警察の一部門との位置づけだ。消防士は兵士と同様の位置づけで、「徴兵制度」も存在する。服役期間は2年間。ただし実際には本人の意思と能力に応じて消防士選ぶ場合が一般的で、服役期間終了後も消防士を続ける者が半数以上という。

 

 消防組織は軍あるいは警察に準じる体制であり、「大隊」、「中隊」などが設けられている。報道などでは、消防士を「消防戦士」と表現することも多い。(編集担当:如月隼人)

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参考:消防员“飞脚”营救轻生欲跳楼女子(中国語)


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Posted by 如月隼人