中国・習近平主席が北朝鮮・金正恩委員長に祝電 中国的感覚「オレのメンツをつぶすと怖いぞ」の可能性

 新華社などによると、中国の習近平国家主席は9日、北朝鮮で金正恩(キム・ジョンウン)氏が同国労働党の党委員長に就任したことに対し、祝電を送った。文字面からは全面的な祝賀だが、中国人の発想として「オレのメンツをつぶすと怖いぞ」との意図が込められている可能性も否定できない。

 

 中国国営新華社は、電文を詳細に紹介した。習主席は「中朝の伝統的な友好は、双方の先輩指導者がみずから取り決め、心を込めて育成した、双方共同の宝であり財産です。中国は共産党も政府も中朝関係を極めて重視しています。われわれは朝鮮(北朝鮮)とともに努力し、中朝関係という対局から出発し、中朝の友好協力の不断の発展を推し進め、両国と両国人民の幸せを作り、本地区の和平、安定、発展のため、貢献していくことを願っています」との文章があったという。

 

 そのまま読めば、親愛の情につつまれた文面だ。しかし、少し考えれば、かなりの「棘」があることがわかる。

 

 北朝鮮の核やミサイル実験に、中国が相当に怒り、国連安保理の制裁決議にも賛成し、実際に制裁を実施しているからだ。

 

 中国人は、「面子(メンツ)を重視する」とよく言われる。しかし、中国人の「メンツ」感覚には、やや特殊な面がある。例えば、「面子」を金銭のような感覚でとらえ、「貸し借りして当然」との発想が強いことだ。

 

 「金銭的な貸し借り」が成立するならば、「まず、貸しをつくってしまう」という手法も重視される。そして相手に、「借りを無視すれば、こちらは容赦しないぞ」との威嚇する。。

 

 習主席の電文で注目できるのは、中朝関係は世代を超えて作ってきたと改めて強調した点だ。中国側からの同様の表明は、これまでにも繰り返されてきた。しかし、朝鮮労働党の大会は、36年ぶりで開催された。北朝鮮が、国家の体制づくりのための、極めて重要な試みだ。金正恩氏に「委員長」という新たなポストまで作った。

 

 その政治的大イベントに際して中国側は、北朝鮮にに対して、中朝関係の「得難さ」を強調しつつ、「最大の面子」を与えた。ということは「この借りをないがしろにしたら、どうなるか分かっているだろうな」との中国側の恫喝を感じさせられる電文ということになる。(編集担当:如月隼人)

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