中国の精神病患者は1.73億人、9割超が治療と無縁 WHO「問題はさらに拡大」の見方

 中国の大手ポータルサイト/メディアの新浪網はこのほど、「中国には約1.73億人の精神病患者、9割以上は専門的治療を受けたことなし」と題する記事を掲載した。

 

 新浪網は、中国新聞周刊(中国新聞週刊)が4月に発表した記事を転載した。中国ではネットメディアが他のメディアが発表した記事を自由に転載することが、事実上黙認されている。最初の発表から時間がかなり経過していても、他のメディアが「これは今も、紹介する価値あり」と判断すれば、改めて掲載する場合がある。

 

 ポータルサイトとして最大手の新浪網が同記事を転載したことで、中国網も同記事を転載するなど、中国における精神病患者の問題が改めて注目されることになった。

 

 記事はまず、国家級貧困県に指定されている陝西省咸陽市永寿県の状況を紹介。人口19万1600人のうち、精神病患者は約400人で、病気が原因で他人に危害を恐れるはないと判断される人を除き、259人は重度で、さらに他人に暴力をふるう傾向がある患者が85人いるという。

 

 県公安局(県警察)の李育民副局長は、重症患者の多くが発病前に、社会の最低層と言える境遇だったと説明。財産もなく、よい教育も受けていない。健康な身体だけに頼って仕事をしていたが、病気になればそれもできない。

 

 周囲に危害を加えるので、家族は患者を家に閉じ込めて鎖でつなぐ。しかし、もともと貧乏な家が稼ぐ能力のない者を養うのは困難で、家族に金がなくなると自動車に乗せて県城(県中心の街)に連れて来て、そのまま「捨てて」しまうことが多いという。

 

  李民副局長によると、ひどい行為だと言う人もいるが、貧乏な家が長年にわたり患者を苦労して養ってきたのは事実であり、家族にとってもどうしようもない状況でもあるという。県警察は2013年に、農村部の精神病患者の保護強化に着手した。

 

 世界保健機関(WHO)によると2020年には、中国で使われる医療費のうち、4分の1が精神疾患に対するものに拡大するという。(編集担当:如月隼人)

 

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Posted by 如月隼人