南シナ海問題で60カ国が中国を支持 突っ込まれた報道官「その数字は私が言ったものではない」

 中国では中国中央電視台(中国中央テレビ)がウェブサイトで14日、南シナ海の問題で全世界の60カ国近くが中国を支持していると報じた。

 政府・外交部が同日行った記者会見では、陸慷報道官が意気揚々と、中国の正当性を主張した。しかし16日の記者会見で「中国を支持する60カ国のリスト」を求められると、数字について「私が言ったものではない」などと論じた。

 

 最近になりシエラレオネやケニアなど、いくつかの国の政府が南シナ海の問題で中国を支持する姿勢を表明しているのは事実だ。中央電視台はウェブを通じて14日、「現在に至るまで、60カ国近くが中国の主張を支持」と報道した。

 

 中国外交部が14日に行った記者会見で、「60カ国近くが中国の主張を支持すると表明しており、中国の立場を支持する国はどんどん増えています。これは中国政府の働きかけの結果ですか? 中国政府は南シナ海の問題で、積極的に『友達の輪』を広げているのですか?」と質問した。

 

 陸報道官は、「南シナ海の問題は本来、中国と周辺の数カ国の問題」と述べ、国際的に広く注目を集めるようになったのは「個別の国の私欲のため。該当地域の国家と人民の利益を考えず、騒ぎ立てることで緊張を作っている」と論じた上で、「中国に関心を持ち、友好的な国の一部が、われわれに真相を尋ねてきている。事実で何が正しく、何が間違っているかをはっきり分かった後に、多くの国家があえて発言し、正しい道を支持し、正義の発言をしている」と論じた。

 

 さらに、最近になりシエラレオネやケニアも中国を支持したとして「(この2カ国)以前にも、数十の国が我々に対して称賛と感謝をしている」と主張して、「大いなる助けを得た。正しい道は人の心の中にある」と論じ、中国に反対しているのは7、8カ国であり、「それだけの国(の主張が)国際社会を代表できるわけはない」と論じた。

 

  しかし16日の記者会見で改めて「南シナ海の問題で、中国を支持している60カ国のリストを出していただけませんか? 報道するのに役立ちますので」との質問を受けると「覚えておいてください。私が『60カ国近く』と言ったわけではありません。あの時には記者の質問に『すでに60カ国近く』との言葉があったので、私はそれに重ねて答えたわけです」と説明。

 

  陸報道官の説明は「60近く」との数字についての説明は回避したが、続く部分で「しかしながら、われわれが現在掌握している数字からして、(中国に反対する)7、8カ国をはるかに超えている」と主張した。

 

  ただし、中国政府として把握している「中国支持」を表明国の数やリストについては言及しなかった。(編集担当:如月隼人)

 

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【参考】・2016年6月16日外交部发言人陆慷主持例行记者会(中国語)