英国のEU離脱、中国政府「1つの繁栄して安定した欧州がよい」

 中国政府・外交部の華春瑩報道官は24日の記者会見で、英国が国民投票で欧州連合(EU)からの離脱を決めたことについて「1つの繁栄して安定した欧州が、各方面の利益に合致する」と述べた。

 

 英国は23日、EUからの離脱か残留を決める国民投票を実施した結果、離脱派が勝利した。実際にはさまざまな交渉や手続きがあり、英国が実際にEUを離脱するのは短くとも2年間程度の時間がかかるとされるが、EUの中でも発言力の大きな英国の離脱は、極めて大きな波紋を呼んだ。

 

 華報道官は「中国は英国とEUの関係を注視してきた。英国国民の選択を尊重する」と、国民投票の結果に対する直接の論評は避けた上で、「中国は一貫して、戦略的な高度かつ長期的な視点から、対英関係と対EU関係に臨んできた。欧州が発展の道を自主的に選択することを支持する。英国とEUが早く合意することを希望する。1つの繁栄して安定した欧州が、各方面の利益に合致する」と述べた。

 

 英国では、EU離脱の国民投票の結果を受け、残留を訴えてきたキャメロン首相が辞意を表明した。EU離脱の具体的な手続きなどは新政権にゆだねられることになる。次期政権はEU側と、離脱にあたりさまざまな「条件闘争」を進めねばならないことになる。

 

 中国としては、自国経済の陰りが目立つようになりつつある現在、英国とEUが離脱条件を巡り紛糾して、経済混乱に拍車がかかることは「見たくない事態」ということになる。香港企業が英国関連ビジネスを大きな収益源としているケースもあり、欧州の混乱が香港経済に打撃を与えれば、香港における対中感情が悪化する懸念もある。

 

 また、欧州が衰退して米国の発言力が相対的に高まることも、望まない事態だ。そのため中国としては、欧州経済の混乱ができる限り短期的かつ軽度であることを望みたいということになる。(編集担当:如月隼人)

 

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【参考】・2016年6月24日外交部发言人华春莹主持例行记者会(中国語)