大麻使用で追放された台湾俳優クー・チェンドンの再受け入れを認める=中国当局関係者

 中国の国家禁毒委員会弁公室の蘭衛紅主任は中国新聞社の取材に応じ、台湾人俳優で2014年に大麻使用で処罰された柯震東(クー・チェンドン)が最近になり大陸のテレビドラマに出演したことについて、芸能人が違法に薬物を使用した場合、責任は非常に大きいが、そ

の後の活動を一律に禁止するわけではないと説明した。

 

 蘭副主任はまず、青少年は周囲の環境から学んでいくと述べた。親も企業も社会全体が青少年の育成に責任を持つが、芸能関連のスターは、実生活では青少年の模範にならねばならないと主張。スクリーンの上では高尚な表現をしたとしても、生活で違法薬物を使用するようでは、スクリーン上に登場すべきではないと論じた。

 

 話が柯震東の事例に及ぶと、蘭副主任は、国家の政策は薬物乱用患者を救うためにあり、薬物乱用者を「ひと叩きに叩き殺す」ことにあるのではないと説明。薬物を違法に使用したのでるから懲罰を受けるべきであり、社会復帰は懲罰が終了した後になると論じた。

 

 薬物を乱用した芸能人については、法律にも懲罰の定めがあり、報道機関や放送、映画などの文化部門にも規則があると説明。各規則を満たせば、再び出演することは認められると述べた。

 

 ただし、庶民の側にも復帰した芸能人を受け入れるかどうかの権利はあると説明。薬物乱用で自分自身のイメージを破壊してしまったのだから、「もうあのスターの映画は見ない」とする人が出てくるのは自然な現象だと主張した。

 

 蘭副主任は、薬物乱用で処罰された芸能人が復帰するにあたっては「言行一致が望ましい。薬物乱用を本当にやめ、薬物を遠ざけ、そして勇気をもって、どのような経緯で薬物乱用をしてしまい、どのような経緯でやめられたかを語るべきだ」と述べた。多くの人々は、彼の誠意を受け入れるだろうし、もし隠しごとをするようなそぶりがあれば、多くの善良な人々は彼を見放すだろうとの考えを示した。

--------------------—
◆解説◆
 中国当局は違法な薬物乱用の問題で、乱用者自身に対して、かなり寛容な姿勢で臨んでいる。初犯の場合、本人や家族が当局に申し出れば、強制治療の対象にはなるが、刑事罰の対象にはならないことが多い。柯震東も2週間の身柄拘束と台湾への送還だけで許した。

一方で、薬物の密造や密売、密輸出入に対しては、極めて厳しい処罰を行う。一定量以上を扱っていれば、死刑を適用することも珍しくない。

 

 柯震東は5月、テレビドラマ「舞桜」に出演することが明らかになった。

 

 柯震東は2014年8月、北京市内で人気スターのジャッキー・チェン(成龍)の息子で、俳優・音楽家のジェイシー・チャン(陳祖明)と違法薬物を使用していたとして、同市警察に身柄を拘束された。(編集担当:如月隼人)


社会

Posted by 如月隼人