米国防長官、北朝鮮の核実験は「中国の責任」 中国側は「ご謙遜を。米国のおかげです」

米国のアシュトン・カーター国防長官が、北朝鮮の核実験強行につうて「中国の責任だ」と発言したことに対し、中国政府・国防部の華春瑩報道官は12日の記者会見で「カーター先生は、ご謙遜にすぎます。朝鮮半島の核問題の由来と重要なポイントは、中国にではなく米国にあるのです」と述べた。

華報道官は「朝鮮半島の核問題の実質は、朝鮮(北朝鮮)と米国の矛盾です。米国は、半島の核問題の変転を、全面的に振り返り、真に有効は解決法を真剣に考えねばならないのかもしれません。(猫につけた)鈴は、鈴をつけた人が取り除かねばならないのです。米国は、当然の責任を認めるべきです」と述べた。

華報道官は続けて「中国は安保理の常任理事国として、朝鮮半島の近隣として、半島の平和安定と、国際社会における、核拡散防止システムの権威と有効性を維持するとの対局から出発して、半島の核問題を妥当に解決するために、努力を続けてきた」と主張。

現在の情勢は「固結び」になっていると説明し、関連各方面が自らの責任を認め、やるべきことをせねばならないと、主張した。
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◆解説◆
過去10年あまりの世界において、「核開発」で最も懸念された国はイランと北朝鮮だったいってよい。イランの場合には、2015年に同国が核開発を停止することを決め、国際社会からの制裁も段階を追って撤廃されることになった。

それまでの時期、孤立の道を歩んだイランに対し、中国は親密な関係を維持し続けた。中国にとってイラン原油を得られるとの大きな「得」はあったが、外貨や技術を得て国の体制を維持できたイラン側が、よほど大きな利益を得たと考えてよい。

イランの核開発放棄については、中国の説得が大きく奏功し、オバマ大統領も中国側に謝意を示したとされる。

翻って見れば、核やミサイル実験を続ける北朝鮮に対して、中国が「業を煮やしている」ことは間違いない。しかし中国は朝鮮半島の問題に対して、米国に弱みを見せられないという事情がある。中国は南シナ海問題や台湾問題など、アジアのさまざまな場面で米国と「綱引き」をしている状態だ。「綱引き」で劣勢になれば、共産党政権に対して国内で批判が強まる恐れもある。

北朝鮮の「暴走」については、中国でも怒りや不安を覚える人は多い。それだけに、中国は同問題で「自らの責任があった」とは認められない状況だ。(編集担当:如月隼人)

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