中国・李克強首相がキューバ訪問、経済技術・金融・エネルギー・情報など30項目で署名へ

中国の李克強首相が現地時間24日午前、キューバの首都、ハバナのホセ・マルティ国際空港に到着した。ラウル・カストロ国家評議会議長の招きによる公式訪問。滞在中に経済技術・財政金融・エネルギー・情報通信など30項目にわたる政府間合意および企業間の契約が交わされる予定だ。

空港では、国家評議会のミゲル・ディアス=カネル第一副議長などキューバ高官が出迎えた。カストロ国家評議会議長は2018年の引退を表明しており、ディアス=カネル第一副議長は後継者とみられている。

李首相はあいさつで、中国とキューバは国交を樹立して56年と指摘。両国の関係の長さをアピールした。また、キューバは外国の干渉を排除し、長期にわたり封鎖されいたにも関わらず、国家建設で素晴らしい成果を得てきたと称賛した。

さらに、両国関係の発展の動力は経済協力と主張。キューバにとって中国は世界第2の貿易パートナーと指摘し、中国はキューバとバイオ技術、再生可能エネルギー、情報通信、家電設備、農業機械、インフラ建設など多くの分野で協力を行い、経済関係・貿易関係で新たな発展ポイントを不断に作っていきたいと述べた。滞在中に経済技術・財政金融・エネルギー・情報通信など30項目にわたる政府間合意および企業間の契約が交わされる予定だ。

滞在中にはラウル・カストロ国家評議会議長やフィデル・カストロ前議長と会談する。李首相のキューバ訪問は首相就任前を含めて初めて。程虹夫人も同行した。

安倍首相も22日から24日までキューバを訪問したばかり。日本とキューバは安倍首相の訪問前に、キューバの対日債務約1800億円のうち1200億円の返済を免除することで合意していた。安倍首相は訪問中に「7300万円を供与限度額とする無償資金協力」や「医療聞く整備計画」についての書簡を交換した。
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◆解説◆
李克強首相のキューバ訪問が、安倍首相の同国訪問を意識したものであることは、間違いないだろう。安倍首相は、キューバが北朝鮮と緊密な関係を続けてきたことから、核問題や拉致問題についてキューバに連携や協力を求めた。

中国としては、南シナ海問題を含めて日本が外交攻勢を強めていると強く意識しており、経済協力や「社会主義国同士のよしみ」を利用して、キューバと親密な関係を構築することを狙っていると考えられる。李克強首相の滞在時には、安倍首相のキューバ訪問と絡めて実現した日本とキューバの関係強化以上の、中国とキューバの協力強化が発表されるのは確実な情勢だ。

また、キューバがカリブ海の島国であることも、中国にとっては重要だ。中国は今後、台湾問題に関連してラテンアメリカ(中南米)諸国への外交攻勢を強める可能性がある。現在、台湾(中華民国)を承認し、中国と国交を持たない国は全世界で22カ国あるが、国際的にみて影響力の比較的大きな国は、得る去る馬鳥、グアテマラ、ドミニカ、ニカラグア、パナマ、ホンジュラスなど中南米に集中している。

中国は今後、中南米諸国への経済支援を武器にこれらの国との国交樹立(=台湾との断交)を実現させ、蔡英文政権下の台湾の外交における孤立を狙う可能性がある。(編集担当:如月隼人)

 

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