高速道路を10km運転してから気づく「キーがない!」 探そうと停車したのが運の尽き=中国

中国では1日、国慶節(建国記念日)に伴う連休が始まった。高速道路の利用者も増える。と、同時に緊急時でもないのに路肩に駐車するなどの違反も増える。重慶市で高速道路上の違反行為を取り締まる重慶高速執法高速隊も、違反行為の監視に力を入れていた。

2日午前10時ごろだった。巡回する隊の車両が、市内を走る滬蓉購読道路で、路肩に駐車しているBMVの乗用車を発見した。緊急停車時に車両の後方に置くことが義務付けられている三角表示板も見えない。さっそく、事情を聞くことにした。

運転手は意外なことを言い出した「走りだせないんですよ。車のキーがないんです。助けてください」と、隊員に哀願したのだ。

執法隊員は、改めて尋ねた。「キーがない。じゃあ、どうやって高速道路に乗り入れたんだ?」。キーがなければ、エンジンを起動できるわけがない。また、いい加減なことを言って処罰を逃れようとしていると思った。

運転手は、困り切ったような顔で言った。「私だって、よく分からないんです。さっき、借りたばかりの車なんですけど・・・」。

さらに運転手に聞くと、乗ってきたのは友人に借りた車で、借りてからすぐに、高速道路に乗り入れた。高速道路を10キロメートルほど走ったところで、表示板に見たことのない警告が出た。うろたえた。助手席に乗っていた友人が急いで、モバイルを使って調べてくれた。「エンジンキーがささっていないと言っている」とのことだった。

見ると、確かにキーがない。とにかく、キーを探さねばと路肩に停車した。それが“命取り”だった。エンジンをかけることができなくなった。困り果てていたという。

執法隊員は、「とにかく、車の持ち主に連絡してみてはどうだ」と提案した。運転手が電話してみた。電話に出た車の持ち主は「あ! キーはオレが持っている。渡すを忘れた」と言い出した。

乗用車は、キーを持っている人が近づくとロックが解除され、エンジンの始動もできる仕様だった。車の持ち主は、友人が待つ場所までくると、いつもの通りにキーを抜いて車を降りた。入れ替わりに友人ら2人が乗った。持ち主は「じゃ、楽しんでこいよ」と、車のそばで友人がドライブに出るのを見送ったという。

執法隊員も、事情を理解した。路肩に停めたこと自体は、「故障のために停車した」ことに相当するとして、違法性はなかったと認めた。ただし、三角表示板を設置していなかったとして、運転手に200元(約3000円)の罰金を科した。(編集担当:如月隼人)

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